読書&映画感想覚え書き

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わたしを離さないで
わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)
(2008/08/22)
カズオ・イシグロ

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人は、何をもって「人である」とみなされるのだろうか。
何を見て何を感じ、他者と触れ合い友情を培い、愛を育み、
何を記憶に刻みつけるのか、
そうして初めて、人は「人として生きる」のでは、なかろうか。

「提供者」と呼ばれる人々の世話をする
優秀な介護人である主人公キャシーは、今年いっぱいで
介護人の仕事を退こうと考え、「へールシャム」という施設で
一緒に育ちやがてキャシーが介護人として世話をした
ルースとトミーとの関わりを回想する。
思春期の子供達の微妙な心の揺れが穏やかな語り口で
綴られていく。
けれど、どこか何かがもどかしい。
やがて物語の終盤になって、「へールシャム」の真実が
明らかになる。
『目を固く閉じて、胸に古い世界をしっかり抱きかかえている。
心の中では消えつつある世界だとわかっているのに、
それを抱き締めて、離さないで、離さないでと懇願している』
この文章が強く心に残った。
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